真木くるみのブログ

仙台で演劇をしている学生👩‍🎓

強いこと

 2020年になって、もうすぐひとつきが経ちます。

 わたしは2020年の目標を、「強くなること」としました。

 強いって、どういうことでしょうか。わたしはべつに、「強い」という言葉に綺麗でまっすぐな意味を持たせたいわけではありません。強さは優しさだとか、人を許すことだとか、そういう意味で思ってはいません。

 

 2019年の目標は「人とのつながりを増やし、演劇と学びに勤しむこと」でした。人とのつながりを増やす、というのが実は不得意で、相手と距離を取りがちでした。

「友達だと思っているのは自分だけかもしれない」

「笑ってくれているけど、本当はわたしのこと嫌いかもしれない」

「仲良くしたいんじゃなくて、ただ仲良くしてくれてるだけかもしれない」

 自分に自信がなく、そういうことばっかり考えてしまって。これ、人見知りっていうんですか?

 でも、そもそも、これって相当プライドが高い人間の考えることだな、って気づいたんです。「自分は相手のこと好きだけど、自分のこと嫌いな相手を好きでいるのは嫌だから、相手が自分のこと嫌いなら関わらないようにしよう」みたいな。どうして相手の好き嫌いで自分の感情まで変えてしまうんだろう。そこになにがあるんだろう。それ、自分の好きな人が、自分を好きじゃないと、ただそれが気にくわないだけじゃない?って思ってしまって。

 相手が無理して自分に愛想良くしてくれてるなら、それは相手の処世術です。むしろ敬意を払うべきじゃないかな、って思います。

「友達だと思ってるのは自分だけかもしれない、でも一緒にいてくれる」

「笑ってくれてるけど、本当はわたしのこと嫌いかもしれない。でも笑ってくれてる」

「仲良くしたいんじゃなくて、ただ仲良くしてくれてるだけかもしれない、でも仲良くしてくれてる」

そもそも、自分には自分の世界しかないんだから、自分が相手を友達だと思えば友達だし。わたしのこと嫌いなのに笑いかけてくれるなんて、社交的な人だと思うし。そもそも相手が自分と仲良くするのは「自分と仲良くしたいと思ってくれてるから」って前提が勘違い。でも、「なんとなく仲良くしてる」なんて有り得ないと思っているんです、わたし。

 だから、自分が相手と一緒に居たいから一緒にいる、が、私に合ってるな、って思ったんです。

 そうしたら、誰のことも怖くなくなりました。

 

 演劇と学びに勤しむ。去年は役者としては大きく分けて2回、出演しました。

 初心者だらけの舞台に経験者として一人だけ入るなんて初めての経験だったし、生まれて初めて一人芝居も経験しました。2回ともむせび泣く役です。「似合うね」って言われて新しい自分を開拓しました。そして、オペ。生まれて初めて照明のオペをやりました。音照の卓から俯瞰的にみた舞台は、役者も舞台も客席も全て一体となった、特等席でした。演劇における成長なんてここで多く語ってもチープになるだけだし、舞台で結果が出ないとなんの意味もないので特には書きませんが……。

 

 そんなこんなで、色々成長できたんです2019年。

 

 そして2020年、2019年を踏まえて立てた目標が「強くなる」。

 

 強い、っていうのは、「誰にでも勝つ」ことじゃなくて、「誰にも負けない」ことだと思います。

 誰かを負かすわけじゃなく、自分が優位に立とうとするわけでもなく、ただ自分が自分であること。誰かに自分を揺さぶられないこと、歪められないこと。ちゃんと他人を吸収できること。

 

そして、一番負けてはいけない相手は、過去の自分です。

 過去の自分より劣っていないこと、進化し続けること。 

 強さにおいて特筆すべきことなんて別段ありませんが、わたしはちゃんと強さの表象を持っているし、そこに追いつくことしかできません。

 

 2021年になるときに、わたしの描く強さってなんなのか、皆にわかってもらえたら、それがわたしの一年の結果なんです、たぶん。

 

 がんばるぞー!